CMVoice試験への参加期間は最長12か月間で、9回の電話連絡と最大11回の治験実施医療機関への来院が含まれます。
被験者には、上腕に注射を1回受けていただきます。被験者は、治験mRNA-1647ワクチンまたはプラセボのいずれかの投与を受ける可能性があります。プラセボを使用することで、医学研究者は、CMV感染の予防にこのワクチンが有効であるかどうかを判断することができます。
被験者には、追跡調査来院のために実施医療機関に来院するようお願いし、症状の有無をモニタリングするために治験担当医師からの電話連絡にもご対応いただきます。これらの電話連絡では、医師と医療スタッフがあなたの体調を確認し、あなたの健康状態についての最新情報をお聞きします。
被験者には、ご自身のスマートフォンまたは支給されるスマートフォンでeDiaryアプリを使用して注射後7日間に発現した症状があれば報告していだくようにお願いします。
治験参加中のいずれかの時点で何らかの症状が報告された場合、治験医療チームは被験者を綿密にモニタリングします。
本治験への参加にあたって保険は不要で、治験への参加時間に対する補償が支払われます。
治験に参加するには、いずれかの治験参加クリニックを受診する必要があります。治験クリニックの所在地は、以下のとおりです:
サイトメガロウイルス(CMV)とは何ですか?
サイトメガロウイルス(CMV)は、世界中で先天性異常を引き起こす主な原因です。CMVはよくみられるウイルス感染症で、通常は気づかれないか、ほとんどの場合は軽度の症状しか引き起こしません。しかし、妊娠中にCMVに感染した場合は、胎児を感染させるおそれがあります。これにより、難聴などの先天性異常による長期的な障害や、非常に重度の症例では死亡に至ることもあります。現在、CMVに対する承認されたワクチンはありません。
臨床試験とは何ですか?
臨床試験(臨床研究試験)は、研究段階の医薬品または改良された医薬品が人の疾患をどの程度治療または予防できるかを調べる、質の高い科学的研究です。臨床試験は、以下のような疑問に答えるために実施されます。
- 研究段階の薬またはワクチンはリスクを上回る安全性を有しているか?
- 研究段階の薬またはワクチンの作用に必要な最大用量はどのくらいか?
- 研究段階の薬またはワクチンの投与頻度はどのくらいか?
- 研究段階の薬またはワクチンは、症状または病状の治療または予防にどの程度効果があるか?
臨床試験は、患者さんや治験参加者の安全性を確保するため、米国の食品医薬品局(FDA)およびその他の規制当局によって承認された治験実施計画書に従って実施されます。治験実施計画書には、どのような参加者を治験に組み入れるか、治験来院および処置のスケジュール、安全性に関する注意事項、治験データの解析内容および解析方法の概要が記載されています。
臨床研究の相とは何ですか?
新しい治療法やワクチンが人にとって安全かつ効果的であるかどうかを判断するため、この新しい治療法やワクチンを、研究のいくつかの段階(相とも呼ばれる)を経て検討しなければいけません。臨床試験は通常、相互に組み込んだ4つの相で実施され、それぞれの相は特定の疑問に回答するようデザインされています。
前臨床研究: ヒトを対象とした試験の前に、安全性に関する基本的な疑問に答えるために、研究段階の治療薬とワクチンに対して検査室での検査と動物試験を行います。
第I相:少数の参加者を対象に、研究段階の治療薬またはワクチンの安全性と用量を調べ、それが身体とどのように相互作用するかに関する情報を収集する試験です。
第II相:やや人数の多い参加者グループを対象に、研究段階の治療薬またはワクチンが身体に及ぼす影響をさらに調べ、さらなる安全性データを収集し、副作用をモニタリングする試験です。
第III相:研究段階の治療薬またはワクチンの有効性を判定し、既存の治療薬、ワクチンまたはプラセボと比較する参加者数が最も多い治験です。 第III相試験では、継続して副作用のモニタリングを行い、安全性データを収集します。これは、医薬品の申請を規制当局に提出し、販売承認を得る最終ステップです。
規制当局による審査:米国のFDAなどの規制当局は、臨床試験のデータを審査し、研究段階の治療薬またはワクチンがヒトに有効かつ安全に使用できるかどうかを判断します。承認を受けるためには、その候補薬またはワクチンが、対象集団に対して、これまでに知られているリスクおよび潜在的リスクを上回る有益性をもたらすことを明らかにしなければいけません。第IV相:承認を取得すると、この薬が使用可能となります。第IV相試験は市販後調査に使用されます。第IV相試験は、別の集団で、または以前に研究された疾患や病気を対象にして、薬を調べるために使われることがあります。すべてのワクチンや治療薬が第IV相試験を必要とするわけではありません。
参照:https://www.fda.gov/patients/learn-about-drug-and-device-approvals/drug-development-process
臨床試験において多様性が重要な理由
臨床試験および治験ボランティアは、この重大な病気からあらゆる年齢や背景の人々を守るワクチンを作成するために不可欠です。
特定の集団および年齢では薬物療法に対してさまざまな反応を示すことがあるため、研究段階のワクチンが全員にとって安全かつ有効であることを確認するために、本治験では年齢、性別、人種および民族を問わず、あらゆる人々を対象に含めることがきわめて重要となっています。
この治験の一環として、時間に対する補償を受けることができますか?
はい、被験者が治験参加した時間に対する補償が受けられます。治験実施医療機関は被験者とともにその詳細を確認します。
研究段階のmRNA-1647ワクチンには生ウイルスが含まれていますか?
ウイルスに対するワクチンは、弱毒化または不活化させた(生ワクチンではない)ウイルスから製造されることが多くありますが、mRNA-1647は違います。mRNAと呼ばれる情報分子から作られ、タンパク質を作る方法を細胞に伝えます。この場合、タンパク質はこのウイルスのごく一部と類似しており、CMVと接触した場合でも、体内の免疫系の保護に役立つと考えられます。研究段階のワクチンを接種してからCMVに感染することはありません。
プラセボとは何ですか?
研究段階のワクチンが有効かどうかを判断するため、医学研究者は研究段階のmRNA-1647ワクチンをプラセボ(食塩水)と比較しています。プラセボは、研究段階のワクチンと見た目が同じように見えますが、mRNA-1647は含有していません。
あなたも治験担当医師も、あなたがmRNA-1647またはプラセボのどちらを注射するか知らされません。治験参加者は全員、研究段階のワクチンまたはプラセボのどちらに割り付けられたとしても、同水準のケアを受けます。
私の子どもがこの治験に参加できるか確認するにはどうしたらよいですか?
スクリーニングの質問に回答していただくと、お子様がこの治験に参加できる可能性があるか確認することができます。「Get Started(開始)」ボタンをクリックすると、このウェブページで質問を確認することができます。
被験者はいつでも治験を中止できますか?
治験への参加は任意です。被験者には、理由を問わずいつでも治験を中止する権利、または理由なしに治験を中止する権利があります。また、被験者の安全のため、または被験者が治験要件を満たさなくなった場合は、治験担当医師または治験依頼者にいつでも被験者の治験を中止する権利があります。あなたの決定が、現在も今後もあなたが治験以外で受ける治療に影響を及ぼすことはありません。参加を選択する場合は、治験に関する指示に従い、治験関連の活動を完了する必要があります。